Chapter 1

フォームについて

足台の上に左足を乗せ、椅子にはなるべく深く腰かけます。 背もたれのある椅子の場合、寄りかかることは避けましょう。 ヘッドの上端部が、およそ自分の肩から目線程度の高さになるように足台の高さを調節します。


左手の肘(ヒジ)を側面版の上に乗せたら、両膝(ヒザ)と胸で楽器を支えることができるように心がけます。 両足の踵(カカト)は椅子に近づけすぎないようにします。 踵を床につけたまま、足の爪先を軽く持ち上げることができることが目安になります。 踵が椅子に近すぎると不可能になります。
目線は自分の左指を自然に見つめるようにします。


爪の整え方

クラシックギターは、左手で指板にあるフレットを押さえて音程を作るため、 押さえの妨げにならないよう、「1=ひとさし指」「2=中指」「3=薬指」「4=小指」の爪は短くしておきます。

一方の右手は、爪を使って音を出しますので、 まず最初は、親指から薬指までの4本の指の爪を伸ばすことから始めましょう。 ただ「伸ばす~」とはいっても、日常生活に支障をきたすほど長くする必要はありません。 右手の内側、手の平の方から見て爪が見え隠れする程度で充分です。


上の写真のように「i=ひとさし指」「m=中指」に比べて、「a=薬指」が深爪だった場合は、 薬指だけは生え際から長く伸ばすことになりますが、 手の平の方から見ると、同程度の長さであることが確認できるかと思います。

また、「これからギターを始めようかな?」という時、 たまたま『爪が見え隠れする程度』以上に長く伸びていた場合などは、 粗目の鉄ヤスリを使って整えると良いでしょう。 多少、面倒に感じるかもしれませんが、爪切りを使って「パチン!」と切ると、 その衝撃で亀裂が入ったり、そこから爪がポロリと割れてしまう恐れがあるので注意が必要です。


最後に紙ヤスリなどで磨いて仕上げていきます。鉄ヤスリで形を整えたのみでは弦との接触部分がザラザラしているので、 綺麗な音が出せないだけでなく、弦を傷つけてしまうケースがあります。
上の写真のように爪の先端に光沢が出てくれば完成となります。