Chapter 1

ギターアクセサリ

クラシックギターを始めるにあたり、ギター本体以外に必要なもの、 上達に役立ったり持っていると便利なアクセサリを紹介してみます。

◆ギターケース
ナイロン製の「ソフトケース」は、楽器を部屋に置いておく際に埃から守ってくれたり、 ちょっとした徒歩による移動時に便利です。 ただケースとはいっても薄いナイロン一枚で覆われているだけですから、 バスや電車などの交通機関を利用する際の振動や衝撃などを考えると安全とはいえず、 早急に別タイプのケースに変えた方が無難でしょう。

「ライトケース」は、ハードケース並みの優れた耐衝撃性を備え、ケース内の湿度や温度の急激な変化を防いでくれます。 とにかく軽量なので持ち運びに便利。また、撥水性のある生地が水の浸入を防いでくれますから、雨の日の移動も安心です。


大切な楽器を外部環境から守ることを第一に考えると、 ギターの形にピッタリと合った、気密性に優れ、車や飛行機での運搬や長期間の保管にも最適な「ハードケース」が一番です。 欠点は、頑丈に作ってあるだけに、それなりの重量があるという点です。

◆足台 (フットレスト)
左足を乗せて高さを調整することで、ギターを安定させ、理想のフォーム作りに役立つ、 クラシックギタリストには無くてはならないアイテムの一つです。 黒色の金属製のタイプには、丈夫な作りの鉄製の物や、軽さを追及したアルミ製の物があります。

◆譜面台
練習の際、譜面台を使えば楽譜の位置や高さが自由に調節することができ、 フォームを崩すことなく、安心して楽譜に集中することができます。 家での練習用としては、軽さを追及した重さ600gのアルミ製の物や、 足が太く末端がゴムでできていて安定感のあるタイプがお薦めです。

また、学校の部活動などの備品として購入する場合は、 発表会の本番中に譜面台の首が「ガタッ!」と傾いて楽譜がバラバラッと落ちてしまう~という事故を回避する機能として、 高さ調節にネジを使用しないワンタッチストッパーが採用されている物や、 角度調整に凸凹の歯を噛み合わせるワンプッシュ機能を持つ物が適しているでしょう。


◆ギタースタンド
ギタースタンドには「立てかけタイプ」「吊り下げタイプ」「複数台立てかけタイプ」「壁取り付けタイプ」などがありますが、 初心者の場合は、場所を取らずに簡単にギターが置ける「立てかけタイプ」の物で充分でしょう。

◆音叉 (おんさ:Tuning Forks A=440Hz)
ギターを調弦する時に使うアイテムです。ギターの場合は「A=ラ音」を基準にして調弦します。
管楽器用の442Hzの音叉もありますので購入の際は注意しましょう。 慣れてくると、チューナーなどの機械を使用せずに調弦することが可能になります。


◆ポリッシングクロス
練習終了後、楽器に付着した指紋などの汚れを落とすクロス(布)のことです。 一昔前ですとフレットなどの金属パーツのメンテナンスに適したシリコンクロスが主流でしたが、 ボディー部分の塗装を傷つけやすいことから最近は見かけなくなりました。 その後、ワックスや専用オイルなどの液体吸収に優れたコットンクロスが広まりましたが、 現在は素材に最先端技術によって生み出された超極細繊維を採用し、 初心者でも気軽にメンテナンスに使用できるマイクロファイバークロスが主流になりつつあるようです。

◆予備弦
練習中、思いがけず「弦が切れてしまった!」などというアクシデントに備え、 常時、予備の交換弦を1セット用意しておきましょう。ギターケースの小物入れなどに保管しておくと安心です。


◆爪ヤスリ
金属製の平ヤスリは、何かと多忙な毎日が続いてしまい「爪が伸びすぎたな・・・」という時、素早く爪の形を整えるのに適しています。 また、平ヤスリと同じ金属製の半丸ヤスリは、より複雑な形作りを可能にしてくれる上級者用のアイテムです。
おおまかな形が整ったところで、仕上げ用として1000番~2000番の紙やすり(耐水ペーパー)を使用します。 また、似たような効果を持つ製品としては、研磨材にシリコンカーバイドを使用した高品質な紙ヤスリ、 タミヤのメイクアップ材シリーズのフィニッシングペーパー(番号は耐水ペーパーと共通で1000~2000) や、 三共理化学の超精密研磨フィルム(#2000~#15000)などがあります。