Chapter 2

ポジション移動

ローポジション(=1フレット~3フレット:Low)の音階に慣れたところで、 左指の押弦位置を確認しながら、ミドルポジション(=5フレット~8フレット付近)から、 ハイポジション(=9フレット以上)の音階を覚えてみましょう。

【②弦の音階練習】
・右手は全て「a=薬指」で弾きます。
・②弦の開放弦は「シ」、②弦12フレットは1オクターブ高い「シ」になります。
・「ド~レ~ミ」「ソ~ラ~シ」の間は、全音(=2フレット間隔)、
・「シ~ド」「ミ~ファ」の間は、半音(=1フレット間隔)になっています。
・「P.5」は、左手「1=ひとさし指」が「5フレットポジション」に、
・「P.10」は「10フレットポジション」に位置することを示しています。


★上行音階【ド→レ】
「ド」----「1」を押弦。
「レ」----「1」「3」を押弦。(写真:左)
★上行音階【ミ→ファ→ソ】
「ミ」----「3」を離して「1」を軸指にして5フレットに移動。
「ファ」--「1」「2」を押弦。
「ソ」----「1」「2」「4」を押弦。(写真:中央)
★上行音階【ラ→シ→ド】
「ラ」----「2」「4」を離して「1」を軸指にして10フレットに移動。
「シ」----「1」「3」を押弦。
「ド」----「1」「3」「4」を押弦。(写真:右)


★下行音階【ド→シ→ラ】
「ド」----「1」「3」「4」を押弦。
「シ」----「4」を離して「1」「3」を押弦。
「ラ」----「3」を離して「1」のみ押弦。
★下行音階【ソ→ファ→ミ】
「ソ」----「1」を軸指にして5フレットに移動しつつ「2」「4」を押弦。
「ファ」--「4」を離して「1」「2」を押弦。
「ミ」----「2」を離して「1」のみ押弦。
★下行音階【レ→ド】
「レ」----「1」を軸指にして1フレットに移動しつつ「3」を押弦。
「ド」----「3」を離して「1」のみ押弦。

◆ポイント
ギターの指板に打ち込まれている各フレット間の距離は等間隔ではなく、 ローポジションからハイポジションにかけて少しずつ狭くなっています。 まず最初は、この間隔の違いに慣れてみましょう。
また移動の際は、全ての指を完全に弦から離して左腕を左右に動かすのではなく、
「1=ひとさし指」の押弦を解除してフレットから浮かせた後、 指先は弦に軽く触れたままにして、弦上を滑らせるように移動させると良いでしょう。(=軸指)


【②①弦の音階練習】
・右手は全て「a=薬指」で弾きます。
・音の長さや高さなど、楽譜の音符は前項と同じですが使用する弦が異なります。
・②弦のみを使う音階との、フレット位置の違いを確認してみましょう。
・「P.5」は、左手「1=ひとさし指」が「5フレットポジション」に位置することを示しています。


★上行音階【ド→レ】
「ド」----「1」を押弦。
「レ」----「1」「3」を押弦。(写真:左)
★上行音階【ミ→ファ→ソ】
「ミ」----「1」「3」を離して①弦(=開放弦)を弾弦。
「ファ」--「1」を押弦。
「ソ」----「1」「3」を押弦。
★上行音階【ラ→シ→ド】
「ラ」----「3」を離して「1」を軸指にして5フレットに移動。
「シ」----「1」「3」を押弦。
「ド」----「1」「3」「4」を押弦。(写真:右)


★下行音階【ド→シ→ラ】
「ド」----「1」「3」「4」を押弦。
「シ」----「4」を離して「1」「3」を押弦。
「ラ」----「3」を離して「1」のみ押弦。
★下行音階【ソ→ファ→ミ】
「ソ」----「1」を軸指にして1フレットに移動しつつ「3」を押弦。
「ファ」--「3」を離して「1」のみ押弦。
「ミ」----「1」を離して①弦(=開放弦)を弾弦。
★下行音階【レ→ド】
「レ」----「1」「3」を押弦。
「ド」----「3」を離して「1」のみ押弦。

◆移動時の視点
ポジション移動の際は、移動先を事前に確認しておくと、よりスムーズな移動が可能になります。
例えば、上行音階~ローポジションの「ソ」から5フレットの「ラ」に移動する際は、 左腕の移動と同時にローポジションから5フレットポジションへと視点を切り替えるのではなく、
「ソ」を弾弦している段階で「1=ひとさし指」の目的地といえる5フレットに目線を移しておき、 「ラ」を弾くタイミングに合わせて左腕を動かす~ということになります。

逆に、下行音階~5フレットの「ラ」からローポジションの「ソ」に移動する際は、 「ラ」を弾弦している段階で「1=ひとさし指」の目的地といえる1フレットを確認しておき、 「ソ」を弾くタイミングで、左腕の移動と「3=薬指」の押弦を同時に行うと良いでしょう。